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成長の場を求めないソフトウェアエンジニア?(2) [プログラマー現役続行]

前回は、次の段落で締めくくっています。
そのため、中堅と呼ばれる年代のエンジニアにとっては、今までの自分のスキルでこなせるソフトウェア開発に従事していた方が楽であるのかもしれません。あるいは、今さら、高いレベルが要求されるソフトウェア開発に従事するために勉強したりする気にはなれないのかもしれません。
ここで述べているようなエンジニアを組織上参加させなければならないこともあるかと思います。それは、プロジェクトが大きくなって他の組織からメンバーを異動させることでしか増員できないような場合です。あるいは、そのような増員が想定される場合もあるかと思います。

そのような増員の場合に、異動してくるであろうメンバーが、必要なプログラミング知識を持っていないことがあります。たとえば、Java言語やRuby言語による開発に、C言語しか使用したことがない組み込みエンジニアが異動してくるような場合です。

そのような場合でも、基本的には、必要な書籍を指定して学習してもらうことになるかと思います。なぜなら、(たとえば、組み込みシステムなどの)ソフトウェア開発経験が何年あっても、使用されている技術(プログラミング言語や設計手法)に関しては、新人と変わらないからです。つまり、言語だけでなく、言語が前提としている新たな設計方法も学ぶ必要があります。たとえば、C言語しか知らない組み込みシステムエンジニアが、急に、オブジェクト指向設計ができたり、「インタフェース」の概念を理解して設計できたりはしません。

新人なら学習させるのに、ソフトウェア開発経験者の場合には、異動してくる人達が慣れ親しんだ技術(プログラミング言語や設計手法)で開発するべきだと言われることがあります。もし、そのような基準で技術を選択していたら、いつまでも、古い技術しかしらない技術者の組織となってしまいます。すなわち、新たな技術を学ばない組織になります。

あるいは、1日か2日で基本的なエッセンスを教えるべきだと言われることもあるかもしれません。しかし、仮にエッセンスを教えたとしても、1日や2日ですぐに習得できるわけではありません。したがって、基本的には各人がきちんと自己学習してもらう必要があり、ある程度のレベルになるまでは時間を要することになります。時間を要することは、避けられません。
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