高度な仕事を任せられる人になる [プログラマー現役続行]
第11章「若い人たちへ」からの抜粋です。
高度な仕事を任せられる人になる
長年ソフトウェア開発を行って業務をこなしている人の中には、新たな技術を習得しなくても、あるいは英語が読み書きできなくても、与えられた仕事をこなすことができていると勘違いしている人がいます。
たとえば、C言語しか知らなくても、C言語だけで仕事はこなせると勘違いしている人がいます。なぜそのような勘違いが起きるかというと、その人は新しいことを学習もしないし、C言語しか知らないし、新しいことをやらせようとしても、「経験がない」とか「知識がない」とかできない理由を並べるため、最後には、C言語しか知らなくてもできる仕事を、マネジメントが探してきて与えるからです。
つまり、その人でもできる仕事だけしか与えられていないので、できるのは当たり前なのです。しかし、本人はそんなこととは知らず、年数を経ても何の成長もしないのです。
仕事を与える立場からすれば、仕事を与えることで本人が成長し、何とか遂行してくれるだけの能力を持っていると判断した場合には、多少新しいことや難易度が多少高めの開発をさせます。そして、それを何とかうまくやってくれたら、次はもう少し難易度の高い開発業務を与えます。
一方、駄目だと判断されている人の場合、そのような難易度の高い開発業務をさせることは、リスクを高めることになるため、担当させなくてもすむ方法や、他の選択肢を考えます。
つまり、同僚より困難な業務が与えられたとしたら、自分の能力が高く評価されているということです。
『プログラマー”まだまだ”現役続行』(p.231)