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リーダはコードに関心を持つ(3) [プログラマー現役続行]

リーダがコードに関心を持たないような組織においては、継続的インテグレーション環境を導入してビルドやテスト実行だけでなく、FindBugsを含む様々な静的解析ツールを実行させても、それらの結果に関心を持たなかったりします。
  • ビルドの失敗に関しては、どのような原因で失敗しているのかログを見ることで、現場の開発者がどのような開発をしているのかが分かる場合があります。たとえば、単純なコンパイルエラーが発生していたりすると、開発者がローカルでコンパイルもせずにコミットしている可能性があります。
  • FindBugsの警告の内容を確認することで、どのようなコードが書かれているのかも理解することができます。そして、警告が何日も放置されているようなら対処するように指示する必要があります。
  • カバレッジの結果を見て、テストが十分に行われているか、特に、C2カバレッジまで測定できている環境であれば、テストで条件漏れがないかを確認することができます。
  • ビルド結果の履歴を見て、(マルチスレッド系のテストで起きやすいですが)ビルドが時々失敗していることに気づくことがあったりします。それに対して、何も対処されずに放置されているならば調査を指示したりする必要があります。
継続的インテグレーション環境というのは、単にサーバが自動で行ってくれるというだけでないのです。その結果にリーダが関心を持ち、必要な指示を日々行うことで、ソフトウェア開発組織としてのより健全な運営のための情報を提供してくれます。

しかし、リーダが関心を持たないということは、日々の指導も行われないことになり、結果として現場の開発者もビルドが成功するかどうかしか関心を持たなくなってしまい、技術者としても成長しません。さらに、開発組織そのものも成長しなくなる可能性が高くなります。