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書籍『とことん人を育てる!旭化成アミダスのIT戦略』 [プログラマー現役続行]

とことん人を育てる!旭化成アミダスのIT人材戦略

とことん人を育てる!旭化成アミダスのIT人材戦略

  • 作者: 研修教育研究会
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 単行本

今年で4年目になりますが、旭化成アミダス社の新入社員研修で「ソフトウェアエンジニアの心得」教育を行ってきました。今日は、土曜日でしたが、研修は行われています(新入社員研修中は、代わりに水曜日が休みだそうです)。その際に、頂いたのがこの書籍です。私の研修は、昨年の研修スケジュールの中でコース名が掲載されています(85頁)。

本書には、旭化成アミダス社で行っているFIT-Career制度を中心として、研修制度や実際に働いている人たちの経験が紹介されています。

http://www.amidas.co.jp/sinsotu/it/

FIT-Career制度では、原則5年間の雇用契約なのですが、その理由は、次のように述べられています(146頁)。
5年間という区切りを設けたことは、旭化成で採用した多くの若手社員を見てきた三崎社長が、「社会人になった最初の5年間をどう過ごすかで、後々のキャリアが決まる」と実感したことが大きいという。
「入社時に誰からも優秀だと期待された人が仕事のできる人になるとは限らず、反対に入社時には目立たなかった人が大化けして活躍することもあります。人が伸びるかどうかは、入社しての最初の数年間、仕事に取り組む姿勢や習慣をいかに身につけ、いかに仕事で鍛えられるかにかかっています。最初の動機づけと、いろいろな経験を若いうちにすることが大事です」
 5年というタイムリミットを設けることで、限られた時間を意識し、徹底的に自分を磨いてITのスペシャリストをめざしてほしい。そんな思いもあって、「5年で10年分成長できる」中身の濃いプログラムを構想したという。
『とことん人を育てる!旭化成アミダスのIT戦略』
新卒新人で仕事を始めた最初の数年間は、非常に重要です。5年という期間に限っても、その間に真剣に取り組む結果というのは、後では、取り戻せないことが多いと思います。たとえば、最初の5年間に自分の知識・経験不足をきちんと認識して、継続して学習してきた人は、その後も、学習を継続することができます。しかし、積極的な学習をすることなく、何もしてこなかった人は、5年後には学習意欲もかなり低下していることが多いと思います。

ソフトウェアエンジニアの成長カーブ(2)」で示した最初の数年の右肩上がりの成長は修正して、レベル2ぐらいから水平線になる曲線を追記する必要かもしれません。

実際、前職で私が意識的に取り組んで、若手を毎年組織に入れて育てるという中で育った人達の成長カーブの傾きは大きかったです。その結果、2年以内にほとどんどの若手が以下のレベルになっていました。

①読みやすいコードを書くことを意識する
②防御的にプログラミングする
③1つの言語をきちんと習得する(この場合、Java言語を「プログラミング言語Java」コースを修了する)
④マルチスレッドプログラミングを習得して日々の開発で問題を理解しながら行う
⑤テスト駆動開発によりリファクタリングも行う
⑥手作業はコンピュータにやらせるように積極的にスクリプト化する
⑦他のメンバーが書いたコードでもデバッグする
⑧基礎的なデータ構造とアルゴリズムはきちんと学んでいる
⑨継続的に勉強会に参加する
⑩英語で技術書を読むことに躊躇しない(そのために、新人の一年間は、英語の書籍の勉強会に強制参加させていました)
(他にも私自身が気付いてない暗黙知としての何らかの行動パターンがあったとは思います)

今後の私自身の人材育成に対する活動は、会社組織内の人材育成活動ではなく、社外での人材育成のための活動を考えています。
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