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会社は教育してくれる場ではない [プログラマー現役続行]

拙著『プログラマー現役続行』(p.109)では、次のように述べています。
「会社が業務時間内に勉強させてくれないから勉強できない」とか、「会社が専門書を購入してくれないから勉強できない」と不平をいっているようでは、10年後には使えないソフトウェアエンジニアになっていることでしょう。
 自分の時間とお金を自分自身へ投資して、継続した学習を行うことは、ソフトウェアエンジニア業界に限らず、今日の社会では一般に求められることです。
新卒新人を含む若手の多くに、必要な教育は会社が行ってくれて当然と思っている人が増えてきているのではないかと感じることが、年々多くなってきました。

英語の書籍による勉強会」でも書きましたが、勉強を自主的にさせるということは、新卒新人で配属された直後から強制的に行う必要があると思います。たとえば、先輩は、非業務扱いの勉強会だけど、新卒新人は業務扱いにするので強制参加にします。強制参加させるのに必要なこととしては、先輩が非業務で積極的に参加しているかどうかです。つまり、継続して学習するという文化がその組織の中に必要となります。

そして、半年か一年過ぎたら、業務扱いにしないということです。その勉強会への参加の態度や本人の取り組み方を見ていると、伸びない人は早い段階で意外と分かることが多いです。結果として、勉強しないし、ソフトウェア開発と言っても「クリエイティブな活動」ではなく、「作業」しかできな人もでてきます。

会社は、給与をくれた上に教育してくれる場所ではないのです。ソフトウェア開発の練習をするために、残業手当を払ってくれる場所でもないのです。今は、残業時間を私自身が管理する部下はいませんが、管理職としての立場で私が長年やってきたことは、残業時間管理です。簡単に言えば、「できない人や努力をしない人には、残業させない」です。

これを行うためには、各人の技術レベルや学習態度を把握している必要があります。そのためには、マネージャ自身が技術レベルと学習態度で部下より上でなければなりません(「技術はできて当たり前の管理職」)。
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通りすがり

> 「できない人や努力をしない人には、残業させない」
生産性や品質の面では良いかもしれませんが、
出来る人の負荷が高くなることについてはどう考えていますか?

by 通りすがり (2010-04-06 14:24) 

xon

自ら学ぶ人が「できる人」になり,会社が教育してくれるのを口を開けて待っているだけの人は「できる人」にはならないというのはその通りだと思いますが,だからといって「会社の業務に必要なトレーニング」を自腹で/自分の時間を使ってやれというのは,社畜になれといっているのと同じです。
会社も「できる人」を育てるために,ちゃんとお金と時間を投資すべきでしょう。社員だけが一方的に投資しなければいけないというのは変な理屈ではないでしょうか。
by xon (2010-04-18 04:57) 

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