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Find a Mentor [プログラマー現役続行]

The Passionate Programmer: Creating a Remarkable Career in Software Development (Pragmatic Life)

The Passionate Programmer: Creating a Remarkable Career in Software Development (Pragmatic Life)

  • 作者: Chad Fowler
  • 出版社/メーカー: Pragmatic Bookshelf
  • 発売日: 2009/07
  • メディア: ペーパーバック

項目13「Find a Mentor」では、最初に次のように述べられています。
One thing the jazz music culture has really gotten right is the practice of mentorship.

ジャズ音楽界が実に上手く行っていることは、徒弟制度です。
ソフトウェア開発は職人の世界としての側面を持っており、徒弟制度に関しては、ずばり次の書籍で述べられています。

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

  • 作者: ピート マクブリーン
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 単行本

項目13「Find a Mentor」では正しい指導者(メンター)を見つけることの重要性が述べられています。
It's OK to depend on someone. Just make sure it's the right person.

誰かに頼ることは問題ではありません。頼るべき正しい人であることが重要です。
新卒新人で配属された場合には、誰がthe right personであるかを本人が判断することはできません。したがって、メンターあるいはOJTトレーナーを付ける場合には、注意が必要です。

たとえば、一年先輩を付ける場合があると思います。その場合には、その先輩も本来なら指導を受ける必要がある立場なのですが、経験を積ませる目的でトレーナーとしての役割を持たせることがあると思います。この場合、注意しなければならないのは、その一年先輩に任せっぱなしにしないことです。

本来は、最初の一年の間に学ぶべきことが明確になっていて、その学習をサポートするために一年先輩を付けて面倒を見させるということです。学ぶ内容も含めて一年先輩に任せてしまうのは間違いだと私は思っています。そのため、最初の一年間で学ぶ基礎知識に関しては、私の部門※1では、大体決まっていました。その内容は以下の通りです。
  • 書籍『プログラミング作法』の第2章までを、私が作成した「勉強会ノート」に沿って、終了させる。個人差はありますが、2ヶ月から4ヶ月で終了させる。進捗の確認はOJTトレーナーが行う。
  • C++言語の1日コースを開催して、最低限必要なことを学習させ、一週間後に確認テストを行う。1日コースの教育は先輩が行う。
  • 開発で使用するライブラリーのプログラマーズガイドを学習させる。個人差はありますが、1ヶ月程度で終了させる。進捗の確認はOJTトレーナーが行う。
  • 配属直後から、私が選んだテキストによる業務扱いの勉強会に参加させる。
  • 9月からは、私が主催の「プログラミング言語Java」教育へ強制参加させる。
新人が正しいOJTトレーナーを判断することはできませんので、一人前のソフトウェア技術者となってもらうために最初の数年で何を修得してもらいたいかを組織として考えておくことは重要だと思います。また、職人として人材を育成できる人は少ないと思いますので、職場でのメンター制度やOJTトレーナー制度というのは一歩間違えると単に形式的になり、育成にはならない可能性があるので注意が必要です。

※1 退職に伴い、8月1日付で私は部門長ではありませんが。
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