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若手の育成 [プログラマー現役続行]

情報系の学科を卒業しても、きちんとしたソフトウェア開発ができるようになるまで、多くの事柄を学んでもらう必要があります。その中のいくつかとして、以下の事柄があるかと思います。

① 1つのプログラミング言語を習得させる。
② 基礎知識を習得させる。
③ 読みやすいコードを書かせること。

新人だからと言って、負債となるような汚いプログラムを書いて良いということは決してありません。芸術の領域では、かなの練習を積んで、上手くなって、それで初めてお金を払う価値があるものを作り出せるようになります。一方、残念ながらソフトウェア開発では、全くの素人に物作りをさせてしまったりしていることが多いと思います。

このような状況ですが、それでも、新卒新人を育成してソフトウェアを開発していく必要がある訳です。そのために、きちんとしたソフトウェアを開発させるためには、かなりの指導が必要なのが現状ではないでしょうか。

開発組織では、このような指導を地道に行っていることに対して、評価をしていく必要があります。もし、評価しないとなると、指導しても評価されないということで、指導する側の人材も育つことなく、開発組織としては伸びていかないことになります。

拙著『ソフトウェア開発の名著を読む』の107頁では、『ソフトウェア職人気質』から次の引用をしています。
しかし本当の難点は、そのような開発者が学習を重ね、向上していくかどうかではなく、彼らとともに働く人たちが、学習と向上に対して彼らと同じ態度を持って臨むかという点にあります。要するに私たちが探しているのは、ソフトウェア開発のすべてに熟達しており、アプレンティスに持たせたいような作業習慣を持っている人なのです。そして探し出す際の鍵となる質問は、「彼はソフトウェア開発の技芸に対する自分の意気込みと熱意を、同僚に伝染させたことがあるだろうか?」ということです。
『ソフトウェア職人気質』
若手の育成というのは、単に指導するだけでなく、ここで述べられたような「伝染」をさせる活動だったりします。

ソフトウェア開発の名著を読む (技評SE新書 003)

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  • 発売日: 2006/07/26
  • メディア: 新書

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

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