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ソフトウェア技術者のレベル(4) [プログラマー現役続行]

自発的で継続した学習をするかしないかは個人の問題です。しかし、その個人の行動パターンに影響を与えているのが、その人が所属している開発組織なのです(「開発組織のDNA」、「開発組織のDNA(2)」)

そして、技術者への基礎教育をどのように行っているかも、影響を与えています(「基礎教育」)。必要な教育を行い、さらに、開発の現場で日々指導することで技術者のレベルを上がっていきます。あくまでも、「基礎教育とその教育内容を踏まえた上での日々の指導」を両方行う必要があります(「教育と場」)。

教育内容を踏まえた上で行うには、基礎教育として教える内容も開発の現場できちんと把握しておく必要があります。そして、開発現場での指導のベースとなる教育が行われている必要があります。しかし、残念ながら教育にも指導にも興味がない開発現場であれば、制度上の「OJTごっこ」は行っても、技術者としてはきちんと成長しなかったりします。

基礎教育や現場でのきちんとした指導を行わず、スキルレベルが低いエンジニアが起こした低レベルな問題を個別にモグラたたきしたり、起こした問題にだけ焦点を当てた教育をすることだけで対処しても、エンジニアのスキルは上がりません。本を読めば普通に書いてある「当たり前」のことさえ、本を読まないエンジニアのために、時間をかけて教育コースを作って、教育しても本質的な改善にはなりません。なぜならば、次には別の問題を起こすからです。

ソフトウェア開発は複雑な要素が多く絡み合っていますから、自発的に継続した学習をしないスキルレベルのが低いエンジニアが起こした問題だけをカバーするような、モグラたたきのような教育を行っても、「モグラたたき中毒サイクル」に陥るだけです。

そして、「モグラたたき中毒サイクル」に陥った開発組織に属した人達は、相変わらず自発的な勉強はしないことになります。そして、そのような環境に放り込まれた新卒新人がきちんと成長する可能性は、低くなってしまいます。
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