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許される無知の範囲は開発経験年数に反比例する [プログラマー現役続行]

UUUM社の採用に関するブログ「優秀なエンジニアを採用するために面接で気をつけていること」でエンジニアの学習に関して次のように書かれています。
採用を決める時の一番重要なポイントは実力ですが、20代の若い方は将来性を期待して、ポテンシャル採用をすることもあります。 ポテンシャル採用で重要なのは、なんといっても向上心。 「いろんな技術を勉強したいんです」というのは誰でも言いますよね。 本当にそう思っているのであれば普段から勉強しているはずなので、中身をちゃんと理解できているのかを確認させてもらいます。 20代に関しては、現時点での実力が多少低くても採用します。 その代わり、しっかり勉強してもらって、ちゃんとした技術力を身につけてもらいます。

30代になってくると、やはり実力が求められます10年近くもエンジニアをやっていながら、技術的な知識の薄い人が多いのには驚かされます。 それだけ長い時間をかけて実力が伸びてないということは、今後の伸びも期待できないので、残念ながら不採用となってしまいます。 なので、20代の若い方達には、今のうちにしっかりと勉強して実力を身につけてもらいたいと思います。

以前書いた「継続した学習」では、中途採用の面接の際に行っていた読書した書籍の確認の話を書いています。面接時に読んだ書籍の一覧を用いた確認は前職の富士ゼロックス情報システムの頃からやっていたのですが、本当に「10年近くもエンジニアをやっていながら、技術的な知識の薄い人が多いのには驚かされます。 」
※ この一年は自分で率いるプロジェクトもなく、部下なしの状態なので中途採用の面接をすることはありません。

私が行っている社内研修であるJava言語研修Go言語研修には、入社2年目や3年目ぐらいの若いエンジニアが受講することが多いのですが、コンピュータの基本構造、「データ構造とアルゴリズム」、オペレーティングシステムなどの基礎的な事柄を知らない人が多いのです(「ハッシュテーブルの季節」)。

研修後の懇親会などでは、「新卒新人や入社して2、3年目で知らないで許される範囲は多少広いが、経験年数を経るごとに許される範囲は狭くなっていく」という話をします。つまり、きちんと学習を継続していかないと、だめなわけです。

しかし、継続的に学習を続けていくことの重要性を教えることなく、与えられた開発業務をこなせればよしとするソフトウェア開発組織が多いのではないでしょうか。その結果、10年が過ぎて他の会社に転職しようとしても不採用になってしまうエンジニアの集団になってしまう可能性が高くなります。(「ソフトウェア開発組織が持つべきカルチャー 001」)