継続的学習(5) [プログラマー現役続行]
30代を振り返って
私にとっての30代は、1989年11月から1999年11月までとなります。この10年間には、C++が普及し始め、Solaris上でのマルチスレッドプログラミングも登場しています。1995年には、Windows 95が登場し、Javaも登場しています。そして、後半にはインターネットの普及が始まりました。私自身にとっても、様々な経験をした10年でした。米国駐在2年目となり1991年4月まで、Palos Verdes, CAに住んでいました。1991年5月には、Xerox PARCへ移り、2年間Palo Alto, CAに住んでいました。1993年5月には帰国し、1996年8月に最初の会社である富士ゼロックスを退職しています。
1996年9月から1997年4月までは日本オラクルに勤務し、1997年5月から1998年4月まではジャストシステムに勤務しました。ジャストシステムでは、本社がある徳島に一年間暮らしたことになります。1998年5月からは富士ゼロックス情報システムで働き始めました。
この10年間の終わりに、会社内での勉強会を開催するようになったので、それまでは、自己学習をしていたことになります。この10年間で使用した主なプログラミング言語は、Mesa、C、C++、Java、PL/SQLです。今日では、1つのプロジェクトでも複数の言語が用いられることが多いですが、私の30代では、多くの言語を同時に覚えて業務で使用する必要がない時代だったと思います。
30代で使用した言語で、C++、Java、PL/SQLは、ほぼ独学でした。会社内で何らかの教育コースがあるとか、外部の講習を受けるとかはなく、書籍を通して得た知識を開発を通して実践して学ぶというものです。ただし、Java言を業務で使用したことがあるのは、ジャストシステムに勤務していた後半の半年だけです。
この10年間は、転勤・転職により仕事の内容が変わり、その都度、新たな技術を学んでソフトウェアを開発した時代です。そこでは、業務に必要な知識を、書籍を通して独学した時代だと言えます。
この10年間で本の出版時に読んでおくべきだったと言える技術書は、次の本です。
Design Patterns: Elements of Reusable Object-Oriented Software
- 出版社/メーカー: Addison-Wesley Professional
- 発売日: 1994/10/31
- メディア: Kindle版
この本は、1994年に出版されています。正確には覚えていませんが、この本を読んだのは1999年か2000年の頃だと思います。読んでみて衝撃的だったのは、1993年から開発していたFuji Xerox DocuStation IM 200で、私自身が設計課題を解決するために考え出したいくつかの手法がパターンとして紹介されていたことです。
20代での経験を基礎として、30代は、さらに様々な知識獲得や開発を通しての実践により、飛躍が期待される年代と言えます。逆に、30代前半でソフトウェア開発の第一線から離れてしまう人が多いソフトウェア開発組織では、一人のソフトウェアエンジニアとして成長することは難しいかもしれません。あるいは、30代に新たなことを一切学ばなくても支障がない※ソフトウェア開発を行っている組織でも、成長は難しいでしょう。
※ 支障がないと思っているだけかもしれません。
2015-02-23 08:21