継続的学習(3) [プログラマー現役続行]
20代を振り返って
1959年11月生まれの私にとっての20代は、1979年11月から1989年11月までとなります。この10年間でのプログラミングは、大学もしくは会社に行かなければできない時代でした。つまり、自宅でプログラミングをする環境はありませんでした。そのプログラミング環境も、大学と会社では大きな差でした。20代を振り返ってみると、ある程度の学習は、継続的に行っていたと思いますが、家にはコンピュータもなくプログラミングはできませんので、多少興味がある範囲の学習だけだったと思います。インターネットもない時代でした。その代わり、コンピュータ関連の雑誌類は、毎月かなり読んでいました。大学時代からずっと『Bit』を読んでいましたし、『Unix Magazine』も創刊号から読んでいました。つまり、書籍中心というより、雑誌中心の時代だったかもしれません。
今日では、プログラミングをやりたいと思えば、大学生になるとか社会人になるとかしなくてもできる時代です。そして、ソフトウェア技術は、私の20代とは全く違うスピードで進歩してます。その結果、今の時代に、私が20代で過ごしたような過ごし方をしていると駄目だと思います。
私が20代の時に読んでいたら、その後の私自身の行動パターンを変えていかたもしれない書籍としては、以下の書籍があります。
ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)
- 作者: ピート マクブリーン
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
アプレンティスシップ・パターン ―徒弟制度に学ぶ熟練技術者の技と心得 (THEORY/IN/PRACTICE)
- 作者: Dave H. Hoover
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/07/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
これらの書籍は、私にとっては30代終わりから50代初めに出版されています。しかし、今の時代であれば、20代で読んでおくべきだと思います。だからと言って、強制的に読ませても、プログラミングが好きで、ソフトウェア開発が好きだと言える人でないと、読んでも、役立たないかもしれません。
さらに、20代に読んでおきたかった書籍としては、以下のものがあります。
Code Complete 第2版 上 完全なプログラミングを目指して
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/03/28
- メディア: Kindle版
リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)
- 作者: Dustin Boswell
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/06/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
20代にはJavaもC++もまだ登場していませんでしたので、もう少し古いですが、むしろ『Code Complete』の初版を20代に読めていたら、私が20代に書いたソフトウェアもかなり良くなっていたのではないかと思います。
これらの書籍に書かれている内容も、読むだけではだめで、意識して自分で実践してみる必要があります。プログラミングには、身に付いてしまった変な思考パターンが現れますので、それらはかなり意識して変えていくことを繰り返してことをしないと、無意識にできるようにはなりません。
振り返ってみると、私にとっての20代は、ソフトウェアエンジニアとしての行動指針や読みやすいコードを書くことの指針を示した書籍がほとんどなく、がむしゃらにZ80アセンブリ言語(大学時代)、C言語、Mesa言語でプログラミングをしていた時代でした。
2015-02-18 06:57