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学生気分の人(2) [プログラマー現役続行]

以前、荒井玲子さんの著書から引用した内容で「学生気分の人」という記事を書いています(まずは、読み返してみてください)。

その中で特に次の部分について、私なりの経験からの補足をします。
 一方、企業にとっては、社員は利益を生み出す人材です。したがって、社員に対する教育は投資です。投資に対する利益が得られなければ、投資機会も存在しません。よって、自分がどこまでスキルアップするのか、というのは、自分で設定する必要があります。そのスキルがその企業にとって有益である場合、企業は少しは支援をしてくれる場合もあります。
「社員に対する教育は投資」であり、「利益が得られなければ、投資機会も存在しません」と述べられています。会社によっては、様々な教育制度を提供していたり、有償の教育を受けるための予算を準備していることもあります。つまり、それらも投資なのです。

しかし、エンジニアの中には、そのような教育は毎年受けられるとか、教育の予算をもっと増やすべきだと意見を述べるのですが、実際の開発業務では成果が上がっていない人がいます。つまり、学生気分で教育を受けているし、受けるのが当然の権利だと勘違いしているわけです。

私自身は、昔から、有益だと思えるカンファレンスなどは、業務扱いで行くように指示したりします(無料のカンファレンスならなおさらです)。業務扱いというのは、休みを取る必要もないし、交通費も支給するということです。しかし、1日分の給与と交通費という投資なのです。海外のカンファレンスならもっと多くの投資となります。

ある時、ある(無料)カンファレンスに参加したいので業務扱いで参加してもよいかと聞かれたことがあります。その時の私の回答は、「行きたいなら有給休暇を取って行ってください」でした。そしたら、「業務扱いで行ける基準は何ですか」と聞かれたので、「業務扱いで参加させるという投資に、その人が値するかという私の判断です。業務扱いの参加は、会社にとってあくまでも投資です」と答えました。

自分のスキル向上を会社に頼るべきではありません。荒井さんの言葉を借りれば「自分がどこまでスキルアップするのか、というのは、自分で設定する必要があります」。そして、スキルアップのための支援を会社がしてくれることを期待しないことです。
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