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11冊目の翻訳本 (3) [プログラマー現役続行]

「ソフトウェアエンジニアの心得」の教育や講演でよく聞かれる質問で、「翻訳するようになったきっかけは何ですか」というものがあります。

1999年でちょうど40歳になった頃に漠然と考えたことは、「2000年からは雑誌に記事を書いたり、翻訳したり、本を書いたりという外向きの活動をしたい」ということです。でも、何か始める訳でもなく、ただそう思っただけでした。

1999年12月だったと思うのですが、Javaカンファレンスという団体の個人会員だったので総会に出席する際に、当時私が開発のサポートをしていた若手を一緒に連れて行って公開講演と懇親会に参加しました。懇親会の席で技術評論社の編集の人と話す機会があり、『The Java Programming Language, Second Edition』が翻訳されていないことや他の話をしました。

懇親会後、当時技術評論社から出ていた雑誌『Java PRESS』に投稿してみようと思って書いたのが、『Java PRESS, Vol.11』に掲載された
「The Java Programming Language, Second Edition」について
です。幸い、採用していただけることになりました。

わずか1ページだけの記事でしたが、記念すべき私の最初の雑誌の記事でした。経緯は全く覚えていないのですが、同じVol.11にもう1本記事「AWT/Swingにおけるイベント処理のメカニズム」を書いています。こちらは、12ページ書いています。それ以降は、多くの記事を『Java PRESS』向けに書いています。

そのVol.11の記事がピアソンの担当者の目に留まって、翻訳の予定はないことを電子メールで知らせていただきました。その後、メールのやり取りの中で、「柴田さんも何か翻訳してみませんか」という誘いを受けたのです。それで、やりますということで、当時出版される予定の『The Java Programming Language, Third Edition』を翻訳することになりました。しかし、実際に出版された本が送られてきてびっくりしたのは、第2版よりもページ数がほぼ倍になっていたことです。