SSブログ

コードレビューの目的 [コードレビューの視点]

ソフトウェア開発で行うコードレビューは、1つの目的ではなく、様々な目的を持ちます。きちんと機能が実装されているかを確認することは、目的の1つです。しかし、それだけではないわけです。

他の目的の1つとして、作成したソフトウェアエンジニアのスキルレベルを知って、どこが弱いのかを把握し、指導する場でもあるわけです。弱い部分には色々な側面があります。その1つとして、第3者にとって分かりやすく書かれているかも含まれます。

ソフトウェア開発では、ソースコードを作成するだけでなく、様々な成果物があり、それらもレビューされます。たとえば、様々な文書もそうです。書かれた文書が、書いた本人にしか理解できないし、誤解を招くような日本語で書かれているといったことは、レビューを通して指摘し、修正させることを繰り返すことが必要です。その結果、本人のレベルが向上して、誰が読んでも誤解することなく分かりやすく書けるようになるわけです。

もし、担当者が書いたものを何もレビューしなければ、担当者のスキルレベルが低い場合には、役に立たないがらくたの文書が作成されるだけであり、担当者は何年たっても質の低い文書を書き続けるかもしれません。

「コードレビュー」と言っても、行っていないソフトウェア開発組織もあるでしょうし、きちんとしたレビューを受けたり、指導をしたこともなく、ソフトウェア開発をしなくなった管理職もいると思います。その結果、「コードレビュー」をすることに関しては、文書をレビューすることと比べて、時間がかかり過ぎるとか無駄だと思う人がいてもおかしくはありません。

コードレビューには、様々な目的が含まれていますが、ソフトウェア開発組織にとって重要なのは、色々な意味で技術的負債とならないコードにすることと、ソフトウェアエンジニアのスキルレベルを長期的に上げるためということです。

Facebook コメント