12冊目の翻訳本 [プログラマー現役続行]
Programming in Objective-C (5th Edition) (Developer's Library)
- 作者: Stephen G. Kochan
- 出版社/メーカー: Addison-Wesley Professional
- 発売日: 2012/12/14
- メディア: ペーパーバック
私にとって12冊目となる翻訳本の作業が1月末に終了しました。刊行日や日本語タイトル等は未定です。原著は第5版ですが、日本語版に翻訳されたのは今回が初めてとなります。
索引まで入れると500頁を越える本なので、私的な時間に行う翻訳作業は約9ヶ月を要しました。原著は、第5版で昨年12月出版ですが、翻訳は第4版で始めていて、途中で第5版が出版されたために第5版の翻訳となっています。
5年前に書いた「技術書の翻訳」では、高嶋優子さんの次の言葉を引用しています。
質が悪く、誤植の多い訳書があるのも確かですが、それを非難ばかりしていても仕方ありません。実際、技術書の翻訳はそう簡単にできるものではないのです。英語力はもちろん、ドメインの知識、日本語力、さらに、体力も気力も必要とされる作業です。40歳の時に、あるきっかけで始めた翻訳ですが、私自身は翻訳を通して多くのことを学んできました。プログラミング言語関連だけでも、Java、Go、Objective-Cとなります。
(途中省略)
技術翻訳は、報酬だけをモチベーションに「バイト」として続けられる作業ではないのです。技術翻訳に携わる者のはしくれとして、この業界で翻訳に携わっている人たちは、あくまでも「趣味」だと考えて楽しみながら、さらに、ほかの人にもこの本を読んでもらいたいという想いを持ちながら訳しているのだという点を、読者の方々には理解してもらいたいと感じています。高嶋優子、「翻訳に学ぶ」(Engineer Mind, Vol.9、技術評論社)
ソフトウェアエンジニアとしてもっとも衝撃的だった本は、『Effective Java プログラミング言語ガイド』でした。2001年に原著が出版されて、日本語版も2001年に出しています。私自身は、1996年からJavaを独学して、2001年当時はJava PRESSにJava関連の記事を書いていました。しかし、『Effective Java』を読んで、いかに自分のレベルが低いかを痛感しました。私が41歳の時です。そして、その後の私自身のソフトウェア開発に最も影響を与えた本です。
高嶋さんが述べられているように、技術書の翻訳はバイトとして続けられるものではなく、ある種の義務感を感じながら、他の人にも読んでもらいたいという想いを持っていないと続けられないと思います。
2013-02-07 08:25
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