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レビューのアウトプットは、レビューアのレベルを超えない(2) [プログラマー現役続行]

開発組織としてメンバーのスキル向上を行うためには、経験豊富なエンジニアの知識をレビューという形式で伝えていくことが重要です。そして、たとえ初心者であっても、繰り返しきちんとしたレビューを受け続けることにより、成長させていく必要があります。コードレビューは、ソフトウェアの品質を作り込む場でもあるのですが、同時にエンジニアを教育する場でもあったりします。

しかし、開発組織がコードレビューに関して否定的だと、開発プロセスでレビューすることが規定されているというだけの理由で、初心者レベルのエンジニアだけでレビューを行わせたりします。ここで「初心者レベル」というのは、ソフトウェア開発経験年数が少ないという意味ではなく、きちんとしたコードを書くということに関して初心者レベルという意味です。

コードの品質に興味がない人がリーダとして開発チームをリーディングしている場合には、開発が遅れてくると大量に初心者レベルの技術者が投入されて、きちんとしたレビューも行われることなく、大量に技術的負債を増産させる可能性があります。

大量に技術的負債を増産されると、実際にはバグが多く作り込まれて、結果として開発が遅れてしまうのは明らかなのですが、以前に書いたように、実際の開発の現場で次のように言われてしまうと、コードをレビューする気力は失われてしまいます。
レビューを受けてきたことがない人のコードをレビューして、色々と指摘して、最後は一緒にペア・プログラミングして、Eclipseの効率的使用法も教えながらコードを良くしたのに、「納期が厳しいのに本人に余分な工数がかかった」と言われてしまいます。
コードレビューを肯定するようなリーダではなく、否定するようなリーダであれば、結果として優秀なエンジニアは他のエンジニアのコードをレビューをする意欲を失っていきますし、結果として開発組織の成長は望めなくなります。そして、技術的負債を積み上げていき、デスマーチを推進することになり、優秀なエンジニアは去って行くことになります。
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